表 3-16 参入ストーリー53 参入(貢献)ストーリー 屋根置き太陽光発電システムや個人でも設置可能なオフグリッド太陽光発電システム。たとえば、スーパーマーケットの屋根に設置して自家消費用に発電したり、工場の屋根に設置して電力の一部を再エネに置き換えたりすることでGHG排出量を削減する。 超低落差や落差を必要としない水力発電機など。無電化地域におけるジェネレーターの使用などを削減させることで、GHG排出量を削減する。 電動モーター、電動推進機を利用小型船舶、船舶用蓄電池を利用することで、従来の船舶よりもGHGの排出量を抑えられる。また、低炭素船舶を利用することでバンカー燃料の使用削減にもつながる。 緩和関連技術 ・ 製品 適応関連技術 ・製品 (2013~2022年度)採択案件一覧表」、「令和4年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(二国間クレジット制度資金支援事業のうちコ・イノベーションによる脱炭素技術創出・普及事業)」「経産省(2022)日本企業による途上国における適応グッドプラクティス事例集2022年2月」、「気候変動適応情報プラットフォーム」(https://adaptation-platform.nies.go.jp/)、JICA民間連携事業各種報告書など公的機関が公表している資料、ウェブおよび技術・製品を有する日本企業の公開情報(ウェブ、プレスリリースなど)を参考に作成した。 ムを導入したりすることが必要と考えられる。 (2) 参入ストーリー 能性が高いと想定される日本企業が持つ主な技術・製品は以下のとおりである52。 PNGでは緩和および適応分野においてビジネス参入可能性がある。それぞれの分野に導入可21 分野 エネルギー 農業 土地利用・林業 内陸部での洪水、食料不足 沿岸部での洪水と海面上昇、内陸部での洪水、廃棄物 廃棄物 技術・製品 屋根置き太陽光発電システム、オフグリッド太陽光システム、 マイクロ/ピコ水力発電 電動モーター利用小型船舶、電動推進機、船舶用蓄電池、低炭素船舶など スマート農業 有機土壌改良剤 有機土壌改良材を利用した植林活動は、植林によるGHG吸収量の増加だけでなく、暴風、土砂災害の抑制や生態系の回復を促す。 排水と引水を行うポンプ基地を河川エリアに配置することで、雨期の洪水災害リスクを低減し、乾期の干ばつ時には農業に水を利用することで農業生産にも貢献する。 浸水対策、逆流対策、浮力対策などを講じることで、気候変動による洪水災害リスクを低減し、さらに水害廃棄物の削減を可能とする。 排水ポンプ、排水ポンプ車 耐水害住宅 廃棄物再利用(食品) 廃棄物再利用(太陽光発電パネル) 廃棄物再利用人工衛星の画像データやリモートセンシング技術を通じてN最適な施肥設計を行うことでN2Oの削減を可能としたり、ICTを応用した生産管理システムを利用することで効率的に園芸作物を栽培できる。 生産過程で廃棄される残渣を利用して地域の特産品を作りつつ、食品の廃棄物残渣を減らせる。 太陽光発電のパネルを再利用して、e-wasteの削減に貢献できる。 電子基板屑等の金銀滓を処理し、貴金属に製造することで、52 事業マッピングですでに事業が行われていたとしても、PNG政府の政策(NDCなど)において特に言及され53 同参入ストーリーに記載する日本企業の技術・製品・ノウハウは「環境省(2022)環境省JCM資金支援事業導入が期待されている技術・製品についても表に含めた。
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