適応ビジネス 3.1.5. その他 (1) 石油製品およびエネルギー輸入24 3.1.4. 現地企業の取り組み A社 分野:建設 A社はPNGにおいて海運、輸送、不動産開発等を手がける企業である。ホテル建設を手がけているが、これまでに建設した2つのホテルでは電力使用の50%を太陽光発電から供給している。 B社 分野:販売 B社はPNGで太陽光発電関連の製品を販売している現地企業である。世界銀行とVerasolの認定を受けているPNGで最も売れているUSB携帯電話充電器付きソーラーホームランタン照明キットなどを販売している。また、太陽光パネル本体、バッテリー、インバーター制御システムもそれぞれ販売している。 C社 分野:産業廃棄物処理業者 C社は医療廃棄物処理を目的に2000年に設立されたPOM域内で事業を行っている産業廃棄物処理業者。ポートモレスビー総合病院の医療廃棄物の処理を行っている。 緩和ビジネス ている23。 素ビジネスを含む緩和ビジネスと適応ビジネスに分類した。 石油製品(Refined Petroleum)はPNGにおける輸入上位製品であり、2020年は全体の輸入額37億5,000万ドルのうち、石油製品の輸入額は8.62%を占める3億2,300万ドルであった。石油製品は主にシンガポール(2億7,900万ドル、石油製品の輸入額の86.2%)、マレーシア(2,270万ドル、同7.03%)、オーストラリア(1,160万ドル、同3.58%)から輸入している。 一方、総エネルギー使用量に占めるエネルギー輸入の割合は、2015年~2019年の5年間でマイナス35%からマイナス19%に推移している25。 • • PNG Power Ltd (https://www.pngpower.com.pg/) Solar Energy Association of PNG (https://www.facebook.com/solarenergypng/) PNGにおける現地企業の主な取り組みは以下のとおりである。なお、企業の取り組みは脱炭12 表 3-3 現地企業の取り組み 再エネ利用(太陽光) 再エネ利用(太陽光) 再エネ未利用 23 National Energy Authorityも挙げられているが直接の連絡先が確認できないため割愛している。 24 石油製品輸入額などの情報は、The Observatory of Economic Complexity (OEC)(https://oec.world/en)を参照して25 ADB Key Indicators Database。PNGでは国家経済の柱として鉱産物・石油・ガスの輸出を掲げており、輸出の約80%が鉱物資源で占められている(JICA(2022)「パプアニューギニア独立国JICA国別分析ペーパー」(https://www.jica.go.jp/png/ku57pq0000046des-att/jcap.pdf))。2020年には4億3,500万USDの原油が輸出され、8,270万USDの石油が輸入されていることからも、輸入量に対して輸出量が多い(OEC "Crude Petroleum in Papua New Guinea" (https://oec.world/en/profile/bilateral-product/crude-petroleum/reporter/png))。つまり、総エネルギー使用量に占めるエネルギー輸入量の割合がマイナスの値であることは、自国でのエネルギー生産量(輸出量)が輸入量を上回っていることを示している。 いる。石油製品は揮発油、灯油、軽油、重油などが含まれるHSコード2710に対応している。
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