2022年度で実施されている上記のODA案件で、エネルギーおよび脱炭素分野に特に関係するプロジェクトは、「太平洋地域ハイブリッド発電システム導入プロジェクト」である。同プロジェクトの概要は以下のとおりである。 表 16-4 キリバス事業展開計画(2018年9月)開発課題1-1 気候変動対策 表 16-5 関連ODA案件プログラム 表 16-6 JICA民間連携案件の採択実績 プロジェクト 太平洋地域ハイブリッド発電システム導入プロジェクト 出所:JICAウェブサイトを参照し受託者作成 案件名(企業、年度) 大洋州島嶼国における廃ガラスリサイクル沖縄モデルの導入案件化調査((株)トリム・(株)沖縄TLO共同企業体、2012年度) 水硬性固化材(ハイデガス)を活用した気候変動対策にかかる案件化調査((株)RTアシスト、(株)オオマエ) 出所: JICAウェブサイトを参考に受託者作成 16.3. 将来的なビジネス参入の可能性 16.3.1. ビジネス参入の可能性 (1) 参入可能性 172 キリバスで実施されたJICA民間連携案件において、気候変動の緩和・適応に関連するプロジェクトは以下のとおりである。 参入可能性を「政策/方針」、「市場」、「将来性/持続性」の3つの観点から検討した結果、日本企業のキリバスにおけるGHG削減および気候変動対策におけるビジネス参入の可能性は「やや高い」と評価した。 案件概要 フィジー共和国を拠点とし、キリバス、ツバル、FSM、RMIを対象に、島嶼型ハイブリッド発電システム技術368の普及を支援し、太平洋島嶼国の化石燃料使用量およびGHGの削減を目指すプロジェクト。 案件概要 廃ガラスから製造する再生資材「スーパーソル」を活用した製品を雨水貯水の水質保持、土木資材、土壌改良、し尿処理へ応用するモデル。途上国における廃棄物管理促進による再生資材製造プラントの販路の拡大を目指した案件。 海水、塩分を含む骨材で一般的なコンクリートと同様の性能を発揮し、海中でも固化する固化剤。民間護岸へのHDG販売を海砂公社と提携し、キリバス住宅公社などへの展開を目指した案件。 368 一般的にディーゼル発電、太陽光発電、水力発電、風力発電等の様々な発電形態の中で、それぞれのメリット出所:外務省(2018) 対キリバス事業展開計画(2018年9月) を考えて2つ以上の発電方式を組み合わせて行う発電形態のこと。
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