第12章 ツバルのエネルギー事情(その他) 12.1. ツバルの実情 12.1.1. 関連政策・法規制 (1) 脱炭素・再エネ関連政策 2) 「ツバル再生可能電力およびエネルギー効率化のためのマスタープラン」(Tuvalu Master Plan for Renewable Electricity and Energy Efficiency in Tuvalu: TMPREEE)2012-2020 ツバルは2012年にTMPREEE 2012-2020を発表した。これはツバル国家エネルギー政策に沿っており2020年までに100%再エネで発電することを目標としていたが、目標年は2025年まで延期されている。一方、国有電力公社であるツバル電力公社(Tuvalu electricity Corporation : TEC)335によれば、太陽光発電を通じた再エネ普及率は19%に留まっており目標達成は遠い。ADBが同目標達成のために2019年より再生可能エネルギーアクセス改善プロジェクト(Increasing Access 表 12-1 NDC概要 1) NDC ツバルの最新版NDCは「First Nationally Determined Contribution」である。同NDCの概要は以・ 漁業:脆弱性の高い近海の海洋生態系を対象とした、コミュニティベースの保全プログラムの強化、沿岸域の貝類漁業資源とサンゴ礁生態系への適応 ・ 災害:地域社会の災害への備えと対応力の強化 ・ 2020年までに100%再エネで発電 ・ フナフチ島のエネルギー効率を30%向上 ・ 再エネ:9つの島において電気を再エネで発電 ・ エネルギー効率化:Tuvalu Electricity Corporation: TECが発電した非GHG目標 ・ 沿岸地域:気候変動に対する沿岸地域と居住地の回復力強化 ・ 農業:耐塩性種の導入による自給自足率および生産性向上 ・ 水:家庭用水容量、集水装置、節水技術の向上よる水不足への対応 ・ 健康:気候の影響を受けやすい病気の予防と、質の高い飲料水への出所:Climate Watch, Intended Nationally Determined Contribution、Tuvalu’s National Adaptation Programme of Actionを参照し受託者作成 下のとおりである。 140 項目 参照NDC コミットメントの種類 目標年 実施期間 対象セクター 対象ガス GHG目標 目標達成のための施策、現状の動き 適応セクター 60%削減 85%を利用しているフナフチ島が最初のターゲット 詳細 Intended Nationally Determined Contribution GHG 2025年 2020年~2025年 エネルギーセクター(発電、運輸、その他(料理)) ・必要な技術と資金があれば、農業や廃棄物も対象となる CO2, CH4 ・ 2025年までに発電によるGHG排出量を100%削減 ・ 2025年までにエネルギー部門全体からのGHG排出量を2010年比でアクセス促進を通した地域社会の健康強化 335 https://www.tectuvalu.tv/
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