第10章 ミクロネシア連邦のエネルギー事情(重点国) 10.1. ミクロネシア連邦の実情 10.1.1. 関連政策・法規制 (1) 脱炭素・再エネ関連政策 1) NDC ミクロネシア連邦(Federated States of Micronesia: FSM)の最新版NDCは「First Nationally 2) エネルギーマスタープラン(Energy Master Plans for the Federated States of Micronesia287) FSMは2018年にエネルギーマスタープランを策定した。この計画では、良質なサービス水準での電力アクセスを2020年までにFSMの80%以上の世帯に、2023年までにほぼ全ての世帯に提供することが掲げられている。またこの計画により、FSMの再生可能エネルギー、ディーゼル燃料の削減、排出量削減の目標が達成される予定である。 3) 導入促進策 表 10-1 NDC概要 非GHG目標 適応セクター ・ 食料・水・エネルギーの安全保障: 国内消費用作物の継続的な供給 、安全で清潔な水へのアクセス向上、クリーンエネルギーの安定供給 ・ 教育:安全な学習環境の提供、適応とリスク管理にかかる専門的ス(IGES. 2021.「今そこにある温暖化危機」https://www.iges.or.jp/jp/publication_documents/pub/translation/jp/11872/EGR2021_ES_j_final_rev.pdf) 出所:Climate Watch, Intended Nationally Determined Contribution, FSM Nationwide Integrated Disaster Risk Management and Climate Change Policy 2013を参照し受託者作成 Determined Contribution」である。同NDCの概要は以下のとおりである。 116 項目 参照NDC コミットメントの種類 目標年 実施期間 対象セクター 対象ガス GHG目標286 詳細 Intended Nationally Determined Contribution GHG 2025年 NA エネルギーセクター(発電、運輸) CO2 【無条件】2025年までに2000年比でGHG排出量を28% 【条件】2025年までに2000年比で最大35%削減 NA ・ 経済レジリエンス:農林水産業分野の災害からの迅速な復旧、気候や環境に配慮した貿易活動への官民投資の拡大(グリーンエコノミー)、輸入品への依存度低減等 響に耐えるインフラ、住居の提供等 な保護措置等 キル養成と意識向上等 286 条件付きとは、国際的な支援などを前提とした場合を指し、無条件とは左記のような条件のない場合を指す287 https://islands.irena.org/-/media/Files/IRENA/Sids/Publications/Micronesia---Energy-Master-Plans-for-the-Federated-States-of-Micronesia.ashx?la=en&hash=611DBBC4E55F5BB05295D385508DF9CAFD21A117 ・ インフラ・居住:海面上昇を含む非気候性および気候関連災害の影・ 廃棄物処理と衛生管理:有害物質や廃棄物からの人と環境の保護等 ・ 健康・社会的保護:伝染病対策、脆弱なコミュニティに対する特別
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