太平洋島嶼国エネルギー等事情調査報告書
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2022年7月時点で実施されている上記のODA案件で、エネルギーおよび脱炭素、気候変動分野に特に関係するプロジェクトは、「気候変動への強靱性強化のための統合的沿岸生態系管理能力向上計画」、「島嶼国への商用施設への小規模太陽光発電システム導入プロジェクト279」、また「重点分野1: 持続可能な海洋の実現」で実施されている「太平洋における沿岸集魚装置を用いた漁業を通じた成形及び食料安全保障の強化計画(FAO連携)」などがある。それぞれのプロジェクトの概要は以下のとおりである。 表 9-9 パラオ共和国事業展開計画(2021年8月)開発課題3-2 気候変動・防災対策 表 9-10 関連ODA案件プログラム 表 9-11 JICA民間連携案件の採択実績 プロジェクト 気候変動への強靱性強化のための統合的沿岸生態系管理能力向上計画 太平洋における沿岸集魚装置を用いた漁業を通じた成形及び食料安全保障の強化計画(FAO連携) 出所:JICAウェブサイト、外務省ウェブサイトを参照し受託者作成 案件名(企業、年度) 大洋州地域における廃プラスチック油化装置の普及に向けた案件化調査((株)ブレスト、(株)富士通総研、(株)かいはつマネジメント・コンサルティング 共同企業体、2013年度) 110 パラオ共和国で採択されたJICA民間連携案件において、気候変動の緩和・適応に関連するプロジェクトは以下のとおりである。 案件概要 パラオ共和国国際サンゴ礁センターを含む複数の政府機関の連携を促進し、サンゴ礁だけでなく海域と陸域の連続性に配慮した沿岸域生態系を統合的に管理する能力の向上を図るプロジェクト。 パラオ共和国を含む太平洋島嶼国7か国に対して、沿岸集魚装置(集魚のための人工浮き魚礁)を用いた漁業の発展および収入源を多様化するための付加価値的かつ代替的な生計手段の開発(エコツーリズム,スポーツフィッシング等)を目指すプロジェクト。 案件概要 プラスチックを油に変える装置を用い、これまで投棄場に投げ捨てられていたプラゴミを利用して油を生産することで、深刻化するゴミの減量、 処理場の延命、及び石油類の輸入削減に貢献する案件。パラオ共和国、フィジー共和国、サモア独立国が対象国である。 出所:同上 日本企業によって実施されているため、後述3.3.2. 日本企業の取り組みを参照。 279 「島嶼国への商用施設への小規模太陽光発電システム導入プロジェクト」は、JCM関連プロジェクトであり

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