パプアニューギニアガイドブック
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主な都市や街レイ周辺の見どころ、アクティビティ・イベント50があったが、1995年に国立工科大学と合併し、ブロロ・ユニバーシティ・カレッジ(Bulolo University College)となった。 その他、研究機関としては森林研究所(Forest Research Institute :FRI)、国立農業研究所(National Agriculture Research Institute: NARI)など国を代表する研究機関の本部がある。レイ(LAE) 州都レイは人口約10万人、肥沃なマーカム川の河口に位置し、パプアニューギニア第二の都市にして国内最大の製造拠点で、高原地帯から延びるハイランド・ハイウェイの始点としての物流拠点で、国内外へ向けての積み出し港である。 熱帯雨林気候で最高気温は年間を通じて30度以上で蒸し暑く、年間降雨量は4500mmでパプアニューギニアの中でも極めて多雨な町のひとつである。年間を通じて雨が多く、乾季と言える月は無いが1月、2月のみ降雨量が300mm以下である。一方、6~8月は500mmを超える雨季レイの中心街で、河川の氾濫、浸水、橋の決壊などの自然災害が多くみられる。レイ市街から40キロ離れた内陸部のナザブに空港が移された背景にはレイ市街エリアの多雨による視界不良がある。なおナザブの年間降雨量は1500~1800mm、レイの1/3程である。 現在のレイの場所はドイツ統治時代にはルター派教会の拠点があるだけで街さえなかったが、1920年代に近郊のワウ・ブロロで金鉱が発見されると滑走路(1980年代まで使われた旧レイ空港)が建設された。旧レイ空港からはブロロやワウの空港へ様々な物資が輸送され、1930年代初頭は世界屈指の貨物量を誇った空港といわれている。この滑走路と、積み出し港であるボコ・ポイントの間に住居が建てられたのがレイの街の始まりである。ちなみに現在でも庶民の船着き場として栄えるボコ・ポイント(Voco Point)のVocoの名は、かつてレイにも拠点を構えたバキューム・オイル社(Vacuum Oil Companyのちに合弁してエクソンモービル社)の名に由来する。 戦後、ハイランド・ハイウェイが開通してレイは物流の拠点としての重要性を増し、この国の二次産業の中心地として成長を続けてきた。レイ・ゴルフクラブLae Golf Club 18ホールのゴルフコースがあるのは

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