パプアニューギニアガイドブック
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20つ豪州軍と激戦を行ったルートで、総距離は約96㎞、熱帯雨林のジャングルの中、急峻を延々と歩き続けるこのルートは世界的にも難路とされているが、戦争の歴史を風化させない為、と言うオーストラリア政府の後押しもありオーストラリア人を中心に年間数千人が訪れる人気のルートだ。●自然観察ツアー 熱帯雨林が生い茂るジャングルは動植物の宝庫であり、ポートモレスビーでさえ郊外に少し車を走らせると大自然への入り口となる。(バードウォッチング) 鳥類は約700種類が生息し、内390種が固有種であると言われる。日本では正式名がフウチョウ(風鳥)である極楽鳥だけでも、全42種類のうち38種類がパプアトレッキングニューギニアで確認されている。国旗やニューギニア航空のシンボルにも使われている国鳥のアカカザリフウチョウも極楽鳥の一種で全長30~40㎝あり、オスの飾り羽根は目を見張るほど美しい。天敵が存在しなかったため、繁殖のために如何に派手に踊るか、と言う事に特化して進化したとされるフウチョウは様々な踊りで観る人を楽しませてくれる。 またハイランド地方では標高の高い場所に生息するフキナガシフウチョウやオジロオナガフウチョウ、低湿地帯が広がるフライ川流域ではオオギバトやヒクイドリなどが観察できる。またニューブリテン島など島嶼部でも固有種や亜種を探すのも人気のひとつとなっている。首都ポートモレスビー郊外のバリラタ国立公園は首都から僅か1時間にもかかわらず野鳥の宝庫で、世界中から愛鳥家が集う。(動物観察) 250種類の哺乳類が生息しているが、 ニューギニア島の生物区分は有袋動物が特徴のオーストラリア区に属し、アジア大陸の影響はほとんど受けていない。木登りカ国鳥のアカカザリフウチョウ

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