パプアニューギニアガイドブック
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産 業主な都市や街アラワのホテル107もつ層が指導者フランシス・オナを中心として立ち上がり、パングナ鉱山は操業停止に追い込まれた。 オナを中心とする反抗勢力は自らをブーゲンビル革命軍(BRA)と称し、鉱山関係者以外からも広い支持を得て、政府に対しブーゲンビルの国としての独立を要求し、外国人や他州からの労働者を追い出した。 これに対しパプアニューギニア政府が軍隊を投入して武力解決を図った結果、内戦状態となり、政府軍に協力するブーゲンビル・レジスタンス軍(BRF) というグループも出現して、州民を二分する内戦が10年余り続けられた。 1998年にようやく休戦条約が交わされ、武器の放棄、自治政府の設置、さらに国としての独立を決める州民投票を行うこと等を取り決めた平和協定が2001年に成立・発効した。 この独立の是非を問う州民投票は、2019年11月、他州や他国に在住する州民も投票権を得て実施され、97%という圧倒的な得票率で独立賛成派が圧勝した。この結果により今後、パプアニューギニアからの分離独立が具体的に進められていく予定である。 パングナ鉱山の操業停止後の州の主な産業としてはコプラやカカオの農作物生産で、多くの州民は自給自足に近い小作農業や漁で生活をしている。アラワ(Arawa) アラワは内戦以前、北ソロモン州の州都として、そしてパングナ鉱山の街、積み出し港として大きく栄え、最大時で数万人の外国人労働者が居住していたが、内戦勃発で街はほとんど焼き尽くされてしまい、見る影もなくなった。 2000年代後半になって徐々に復興を始めてビジネスが戻りだしインフラも着実に改善しつつある。近隣のキエタ沖のポクポク島にサーフィン用のリゾートが開設したが、さらなるインフラ整備に伴い、文化・歴史・自然の資源を生かした観光客誘致にも期待がかかる。プーナン・ナバ・インPoonang Nava Inn(Tel:7959-2864) アラワの市街近くに建つロッジ。アロパ空港から車で20分。 快適な「デラックス・ルーム」と共同トイレ・シャワーだがリーズナブルな「スタプーナン・ナパ・イン

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