歴 史106 ブーゲンビル自治州(以前の北ソロモン州)はパプアニューギニア東端海域に位置し、ブカ島とブーゲンビル島の他、160以上の小さな島々からなる。 パプアニューギニア独立前からのパングナ銅鉱山の繁栄、長い内戦を経て和解、自治へと向かい、今後ブーゲンビル州は独立国となる方向が決まった。 政治的にはパプアニューギニアの国家としての政治システム(知事と各選挙区選出の3名の国会議員)とは別に、州の憲法を持ち、大統領、議長の下に39名の自治州議員で構成する「国会」を持つ自治州独自のシステムが共存する。 地理的にはブーゲンビル島は隣国、ソロモン諸島の諸島群の最西端にして最大の島であり、1768年、世界一周の航海中にフランス人探検家のルイ・ド・ブーゲンビルが発見した事から、ブーゲンビル島と名付けられた。 文化面では、竹の筒で作ったパイプドラムでビートを奏で、歌いながらリズミカルに踊る「ブカ・バンブー・ダンス」が全国的に有名である。 他州の多くと同様、19世紀後半のドイツ領時代から第一次世界大戦後のオーストラリアによる委任統治領を経て太平洋戦争では旧日本軍が占領したが、1943年11月には旧連合軍によるタロキナ上陸作戦など終戦まで激しい闘いが繰り広げられた場所である。 パプアニューギニア独立前の1972年から操業を開始したパングナ鉱山は当時、世界最大の銅の産出量を誇り、独立後はGDPの40%以上を占める国の主幹産業であった。 しかし環境破壊からオオコウモリなどが絶滅したり、公害により多くの奇形児が生まれた上に、アパルトヘイトのような人種差別問題も浮き彫りにされ、待遇に不満を空港のあるブカ島と対岸のブーゲンビル島キエタに展示されている日本軍機ブーゲンビル自治州(Autonomous Region of Bougainville)
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