キリバスガイドブック
9/56

7が行われており、主な宗教はローマ・カトリックとプロテスタントである。●人々 キリバスの人は大らかで屈託がない。豊富な水産資源とヤシによって日常の食生活に心配がないことから、金銭にはあまり執着がなく「持てるものから持たざるものへ」の風習は今も根強く残っており、一族でしっかり助け合って生活している。これは全ての人は平等であり等しく権利を有するという考え方で助け合いの精神で、日本の「お互い様」の感覚と似ている点がある。少しシャイながら歌と踊りが大好きな人たちで、また客人を大切にもてなす習慣が色濃く残っている。 また、日本人にはなかなか馴染めない習慣かもしれないが、約束の時間に行くと誰もいなかったり、何も用意されていなかったりする。現地の人は、このようなのんびりした時間感覚を「キリバス・タイム」と呼んでいる。ただし政府機関などのアポイントメントの際は、「キリバス・タイム」は一般的に例外となっているため注意が必要。ホテルのチェックインの時間に行って誰もいないこともあるかもしれない。腹を立てず郷に入れば郷に従うの精神でキリバスを理解しよう。●伝統行事 キリバスの独立記念日である7月12日は、毎年国内各地で盛大な記念行事が催される。色彩豊かなパレードと伝統舞踊、カヌー・レースなどが人気のある催しである。キリバスの伝統舞踊では女性のコスチュームが独特である。パンダナスの葉や花で編んだ冠にタンクトップやパンダナスの葉で出来ている胸当て、腰みのを着け優雅ながらも力強く踊る。男性の踊りは勇壮な舞い。踊り手の後ろでは数十人の男女が独特の調子で声を張り上げて歌う。村の行事としてのダンスは、マネアバと呼ばれる集会所で行われる。●マスメディア ラジオ放送は国営のRadio KiribatiがAM、FM放送を行っているほか、南タラワ内では民間のFM局が2局ある。新聞はマネアバキリバスの踊り

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る