フィジーガイドブック
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ものの、経営者はインド系である場合が多く、また、事務系の業種においても民間セクターでは中間管理職以上にはインド系が多い。小売店や事務所の土地を所有しているのは先住民系であるため、一部の先住民系は高額の土地収入を得ることができるが、一般的に先住民系の現金収入はインド系よりも低いと認識されている。先祖代々の土地に根付いて生活している先住民系には自給自足的な生活習慣が強く残っているが、都市化と貨幣経済の浸透により、現金収入が重要になってきたため、先住民系とインド系、また、先住民系の間での貧富の差が以前よりも強く意識されるようになってきている。最近の傾向としては、中国系移民の増加がある。商売熱心な彼らは、小売商、中華レストラン等の経営で頭角を現しつつある。●伝統的生活習慣を守る フィジーはメラネシア文化圏に入っているが、先住のフィジー人はかって隣国トンガを通じポリネシアの影響も強く受け、2つの文化圏の伝統を引き継いでいる。たとえば、一族の誰かが予想外の利益を得ると、それを一族で分配するメラネシアの伝統的な共同生活の習慣を今も守っている。また、冠婚葬祭の時は、必ず一族が集まって祖先とロボ料理を共にすると言われている。ロボ料理は地中に掘った穴に焼けた石を置き、その上にバナナの葉を敷き詰めて豚肉や鶏肉、魚、タロイモ、果実を入れ、その上をバナナの葉で覆って3~4時間蒸す、南太平洋で一般的なローカル料理である。●服装 フィジーの首都スバで見かける人々は、ビジネスマンはシャツとスラックス姿が多く、若者はTシャツにジーンズが増えている。フィジー人男性の伝統的正装は、スルと呼ばれる巻きスカートにネクタイ姿である。女性の正装はロングワンピースの下にスルイラというワンピースより長いスカートを着用する。普通は膝下まであるカラフルなワンピースやスカートとブラウスが多い。女性観光客が村を訪問する時は、肩を露出した服装やショートパンツ姿は好まれないので注意したい。 フィジーは南太平洋の教育の中心地であり、他の太平洋諸国に比べて充実した教育環境が整っている。フィジーには義務教育の定めはないが、ほぼ100%の子どもが小学校に入学・卒業、そのほとんどが中学校に進学する。小中高等学校の授業料は無料である。地方の子どもは都会の学校に通うために寮に入居したり親戚の家に寄宿したりしている。インド系フィジー人の多くはネクタイ、Yシャツにスルを着用する人9教育

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