ソロモンガイドブック
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 11月~1月頃には希にサイクロンが襲うことがある。●先史時代 およそ1万年前まで、ソロモン諸島はニューギニア島と陸続き、あるいは狭い海峡を隔てた関係にあり、この時代に人類は少なくともソロモン諸島のいくつかの島々に到達していた。近年の研究によると、ブーゲンビル島、ニューアイルランド島、ニューブリテン島(いずれも現在のパプアニューギニアの一部)とソロモン諸島西部一帯では「東パプア諸語」と言われる近似性の高い言語が使用されており、ソロモン諸島にはこうした言葉を操る人々が、少なくとも3万年ほど前には到達していたと考えられている。 その後、紀元前4000年頃、オーストロネシア語族(現在海洋アジア/太平洋全域からマダガスカル、台湾先住民に広がる言語系統)が西からカヌーに乗って到達、さらに紀元前1200~800年頃には、土器を持ち現在のポリネシア人の祖先とされる「ラピタ人」と呼ばれている人々が西から東に向かって移動する中で、その一部がソロモン諸島にも定住した。現在のソロモン諸島に住む大半のメラネシア人は、これら民族グループが複雑に混血して形成された民族と推定されている。 ラピタ人の一部はさらに東に進みサモア、タヒチに至りポリネシア人になるが、その一部は再び西に向かって航海と移住を行っており、10~13世紀頃にソロモン諸島のいくつかの島に定住した。●ヨーロッパ人との接触 ソロモン諸島が西洋の歴史に登場するのは1568年2月で、スペイン人の探検家ドン・アルヴァロ・メンダナが大きな島を発見、サンタ・イザベル島と命名したことに始まる。メンダナ率いる探検隊は、この島に本拠を置いてガダルカナル島など周辺の島々を6ヶ月にわたって探索、この島々を古代ユダヤのソロモン王の名にちなんで「ソロモン諸島」と命名した。メンダナは1595年に二度目の探検を行い、ソロモン諸島の東端となるサンタ・クルーズ島(現4歴 史

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