ミクロネシアガイドブック
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24携帯電話、インターネットのアクセスも可能である。 日本統治時代にはファラロップ島にラジオ局と観測所、水上飛行機の基地が設置されていたが、1944年にアメリカ軍が上陸・占領して滑走路や病院を建設し、600隻以上の艦船を環礁内に集結させて沖縄侵攻までの基地にした。島にはその当時のコンクリート住居が今も残り、旧日本海軍の人間魚雷・回天によって沈められたアメリカ軍の船など多くの艦船が海底に眠る。ユリシーでの宿泊先は、ユリシーアドベンチャーロッジ(E-mail:info@ulithiadventurelodge.com)がある。ファイス島Fais Island ユリシーの東方1000kmほどにある小さな島。ドイツと日本の統治時代にはリン鉱石の採掘が行われた。この島の女性だけが織る特殊なデザインのラバラバがある。ウォレアイ環礁Woleai Atoll ヤップ島の東南約600kmにある大きな環礁で、飛行場のあるファララップ島には発電施設や高校があり、人口の多くはこの島に住む。ここには太平洋戦争末期に7000人の旧日本軍兵士が送りこまれ、補給も途絶えた小さな土地で終戦までに5000人以上が餓死した。環礁の各地に零戦や戦車、機関砲が残され、土中や海には今も多くの兵士の遺骨が眠る。ラモトレック環礁Lamotrek Atoll ヤップ島の東方1000kmにある環礁。ラモは「静か」、トレックは「ラグーン」を意味し、名前の通りいつも静かで美しいラグーンが広がる。しかし、ここにも旧日本軍の戦闘機の残骸が残されている。サタワル島Satawal Isalnd ヤップ州でもっとも東に位置する島。この島の住民は地理的・文化的にチューク州西方の島々と結びつきが強く、月に1回しか来ないヤップ州の連絡船だけに頼らず、今も頻繁に伝統的な帆走カヌーで近隣の島へ海を渡る生活を続けている。●入島許可証 ヤップ州の離島を訪れる際には、前もってヤップ島の関係機関、リーダー会議「カウンシル・オブ・タモル」(Council of Tamol、Tel:350-2343)から入島許可証を発行してもらう。ユリシー環礁以外ではホテルなど宿泊施設はなく、ホームステイで島の人と同様の生活になるので慣れない人には薦められない。また交通手段も極端に限られており、船や飛行機の運航スケジュールが突然変更することも多いので、短期間のツーリストには離島の旅は難しい。ヤップ州の離島の旅を希望する人は、前もって現地のツアー会社やホテルに事情をよく問い合わせ十分な準備と日程の余裕を持って計画しよう。

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