政 治経 済産 業5ロネシアにおける米軍の反撃の第一歩は、マーシャル諸島クワジェリン環礁の旧日本軍基地に対するものだった。ロイ・ナムールの旧日本軍基地は徹底的に破壊され、次いでマジュロ環礁が攻略された。米軍はクワジェリンを空軍基地に、マジュロを航空母艦の基地にして、カロリン諸島の旧日本軍基地を攻撃した。●米国による統治と独立 1947年、マーシャルは、現ミクロネシア連邦とパラオと共に、米国の国連信託統治領となった。1946年から58年まで、米国による核実験がビキニ環礁及びエヌエタック環礁で行われ、ビキニ環礁の名が世界中に知れ渡った。 1978年7月ミクロネシア憲法草案が各地で住民投票にかけられたが、マーシャルは、同憲法を拒否し、1979年5月に独自の憲法を制定して自治政府(マーシャル諸島共和国)を樹立した(初代大統領はアマタ・カブア氏)。1986年10月、米国との自由連合に移行し、1991年9月、国連加盟が承認された。 議会は一院制で議員数は33名、任期は4年。議会のことをマーシャル語でニティジェラという。大統領は議会において選出され、閣僚は大統領が指名する。こちらの任期もそれぞれ4年となっている。また、これと並行して伝統的指導者で構成される首長評議会があり、諮問委員会のような役割となっている。 米国との自由連合関係にあり、国防、安全保障の権限を米国に委ねている。 貨幣経済と伝統的自給経済が混在している。国内の生産性は高くなく生活必需品の多くを輸入に依存しており、貿易収支は恒常的に赤字である。政府歳入の約6割は、自由連合盟約に基づく米国からの財政援助であるが、今後援助の削減も予想されるため、民間セクター育成等、経済構造改革に努めている。 マーシャル諸島の主な産業は、農業、水産業及び観光業である。農業は、コプラ(乾燥ココナッツ、ヤシ油原料)の生産が中心であり、主な輸出品として収入源になっている。その他の農作物はタロ、パンの実、バナナ等である。水産業は、国内消費を目的とした沿岸漁業に加え、日本、中国、台湾等の外国漁船からの入漁料収入がある。1992年に始まったハワイ向け空輸事業によってマグロ、カツオの生産は増えた。 マーシャル政府は、外貨獲得のため、観
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