太平洋島嶼国投資ガイド
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Labour and Employment Act 1987とIndustrial Safety, Health and Welfare Act 1973が労働環境の安全衛生について定めている179。現在の法定最低賃金は時給3.2キナ(0.91USD)である180。 ⑧ インフラストラクチャー 依存しており、自給自足の農業や小規模な農家として収入を得ている。6人に1人が現金収入を得ておらず、農村部の貧困層はPNGの貧困層の94%以上を占めている178。 陸上交通システムは、国道(8,762km)、省道(約8,100km)、約8,000のその他地区道、800の橋から構成されている。2000年以降、道路網の長さは伸びておらず、政府は道路網を拡張するのではなく、既存の道路網を改善する方針を取っている181。舗装率は22%で、残りの未舗装道路のうち、良好な路面状態を保っているものは9%、53%は普通、38%は不良な状態である182。 航空交通は、National Airports Corporation(NAC)が21の大規模な国営空港を管理し、ジェット機等の大型機の定期便を運営している。州政府は20の中規模な空港、地元コミュニティや教会、地元企業によって450以上の小規模な飛行場が管理されている183。国際線はポートモレスビーのジャクソン国際空港で、ニューギニア航空、フィリピン航空、カンタス航空、キャセイパシフィック航空、PNG航空、及びソロモン航空が運航している184。 海上交通は、PNG 国指定港(Declared Ports)が22港あり、うち16港が運営中であり、物流、人流の中心となっている。指定港以外にも民間港(鉱物産業や石油産業用に開発されてきた港湾)が13港あり、国際貿易を行っている185。その他、海岸沿いに小規模な突堤や陸揚げ施設が多く存在しており、州政府所有のものから町、村、教会、民間所有のものが200以上ある186。 主要都市を除いて電気の普及が遅れており、朝夕の数時間だけ送電される地方都市もまだ多い187。 インターネットの普及率は11%と低く、ポートモレスビー、ラエ、マウントハーゲンといった主要都市に限られており、農村部ではサービスが行き届いていない188。2020年6月からCoral Sea海底ケーブルプロジェクトが始まり、通信量とスピードの大幅向上が期待さ79 178 ILO, Papua New Guinea Decent Work Country Programme 2013-2015 179 林野庁(2020)「「クリーンウッド」利用推進事業のうち生産国の現地情報収集事業(大洋州地域等)180 Minimum-Wage.orgウェブサイト 181 Logistics Capacity Assessmentウェブサイト 182 独立行政法人国際協力機構(2013)「道路整備能力強化プロジェクト 詳細計画策定調査報告書」 183 Logistics Capacity Assessmentウェブサイト 184 Port Moresby Airport非公式ウェブサイト 185 独立行政法人国際協力機構(2013)「パプアニューギニア独立国運輸省港湾政策及び行政能力強化プロ186 独立行政法人国際協力機構(2013)「パラオ共和国・ パプアニューギニア独立国・ マーシャル諸島・187 国際機関太平洋諸島センター パプアニューギニアガイドブック2020 188 AMPウェブサイト 報告書」 ジェクト詳細計画策定調査報告書」 ミクロネシア連邦 動静脈物流ビジネスモデル構築事業 準備調査報告書」

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