2001~2008年まで継続し、2012年から再開されたオーストラリアの移民・難民収容施設であるRegional Processing Centreにより、難民の再定住による経済成長及び雇用水準の低下、政府サービスの悪化が予想され、すでに逼迫している雇用状況をさらに悪化させる一因と考えられる107。 ⑧ インフラストラクチャー へ進学する場合も多い104。ナウル職業訓練所(Nauru Vocational Training Centre)だけが、ナウルにおいて正式の職業技術課程を提供している105。 ナウルでは、大半の人が国営企業または公共部門で働いている。民間企業がGDPに占める割合が小さく、小売店、レストラン、警備会社、その他小規模な事業が中心である。海外市場との距離が遠いことや輸入品への依存度が高いことが、ビジネス環境において直面する課題の一部である106。 完全舗装された21kmの島内周回道路がある。公共バス(政府補助により無料)が島を周回しており、運行時間は決まっていないが、主に学校の始業時間帯と終業時間帯に合わせた運行となっている(約8本/日)。近年、個人自動車が増えて渋滞が増えてきているため、今後も公共交通(バス)に対する需要は高い。島内交通が周回道路のみのため、寸断されると島内交通も停滞してしまう108。 ナウル唯一の国際港はアニバレ湾に位置している。コンテナ船が入港できず、沖合の係留ブイにてバージ船による沖取り荷役を行っている。作業効率だけでなく、サイクロンシーズンなどは荒波の影響で荷役作業に影響が出ている。2018年に日本政府より港湾整備関連機材を供与し、大型船の入港を補助するタグボートなどが整備された。他、港湾設備については、国際ドナーからの資金援助により整備が進行している109。ホニアラ、スバを結ぶ月1回の定期コンテナ船が運航している110。 国際線はナウル航空のみ提供しており111、ブリズベン(オーストラリア)、タラワ(キリバス)、ナンディ(フィジー)、マジュロ(マーシャル諸島)に運行している112。 水や電気は国営企業であるNauru Utilities Corporationによって供給されている113。 インターネットや電話通信サービスはDIGICEL、Acclink、及びBendigoBankによって提供されている114。5G導入の検討が再開されている。在宅ワークや通信教育による通信サービスの需要は高く、通信サービスへの個人支出が増加している115。 54 104 World Mapウェブサイト 105 UNESCOウェブサイト 106 Nauru’s National Sustainable Development Strategy 2019-2030 107 Internationl Labour Organizarion(2015)「Situational Analysis of Employment in Nauru」 108 Infrastructure Department, Nauru Ministry of Infrastructure、及びNauru Land Transport Operations提供情報 109 Infrastructure Department, Nauru Ministry of Infrastructure提供情報 110 Nauru Pacific Lineウェブサイト 111 国際機関太平洋諸島センター(PIC)ガイドブック『ナウル』 112 ナウル航空ウェブサイト 113 Nauru Utilities Corporationウェブサイト 114 Nauru Integrated Infrastructure Strategic Plan 2019
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