当たりの最低賃金も定めている(1.75USD)51。なお、一人当たりGNI(アトラス法)は4,010USD(2019、世界銀行)であり、世界銀行の所得水準に応じた分類では低中所得国となっている。 ⑧ インフラストラクチャー 通信プロバイダーに関しては、携帯電話および固定電話ともに全て国営のFSM Telecomによって運営されており、ポンペイ、コスラエ、チューク、ヤップの4つの州において、電話、インターネット(固定電話、WiFi等)、及びテレビ等のサービスを提供している。高速インターネットへのアクセスは殆どの世帯にとって高額な料金体系となっており58、インターネット普及率の低さの原因の一つとなっている。 FSMの道路延長は計388kmであり、うち舗装道路が184km、未舗装道路が204kmである。これらの道路の大半がチューク島、ポンペイ島、ヤップ島、及びコスラエ島に存在し、その他の島には小さな歩道等が存在するのみである52。 FSMにはチューク州、コスラエ州、ポンペイ州、及びヤップ州それぞれに1ヵ所の国際空港が存在する他、複数の地方空港が存在する。国際線及び主要4島の国内線はユナイテッド航空が運航している。その他の島々への航空便は、キャロライン諸島航空と、ヤップにのみ就航しているPacific Mission Aviationの小型軽飛行機のみである53。 FSMの港湾は、各州それぞれに1か所の国際港が存在する。中でも物流上の重要な施設はポンペイ港であり、貨物船、まき網漁船、運搬船及び内航貨客船が接岸する主埠頭とまき網漁船が利用するタカティック漁港の二つの埠頭を有している54。 Matson社がアメリカ西海岸からグアムを中心にFSMを通り、アジアへ抜ける船便を運行している55。その他、協和海運株式会社が、FSM Line社及びWESPAC-Kyowa Shipping社との共同配船、Matson社との共同運航により、日本やアジア各港からFSM諸港への船便を運行している56。 FSM内の通信利用者に関しては、2020年は人口の22%にあたる2万5,000人が携帯電話を所有している(全てプリペイド方式)。また、インターネット利用者数は4万人で、普及率は35%、1万5,000人が無線と固定回線サービスを利用して接続している57。 23 51 Micronesia 2015 Human Right Report 52 Logistic Capacity Assessmentウェブサイト 53 Logistic Capacity Assessmentウェブサイト 54 独立行政法人国際協力機構(2019)「ミクロネシア国ミクロネシア地域港湾整備基礎情報収集・確認調55 Matson社ウェブサイト 56 協和海運株式会社ウェブサイト 57 Pacific Islands Forum, Pacific E-commerce Initiative National E-commerce Assessment 2020 58 Pacific Islands Forum, Pacific E-commerce Initiative National E-commerce Assessment 2020 査」
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