太平洋島嶼国投資ガイド
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2015年から2019年までの失業率は4.5%~5.5%の間で推移してきているが、2020年のCOVID-19感染拡大以降、国内企業の倒産や労働人口の多くが従事するインフォーマルセクターでの失業増加等の影響が見られる281。 Productivity and Industrial Relations: MoEPIR)からの提供情報によると、国内においては、職業訓練機関の増加や需要の増加により、主に建設業、自動車産業、及び製造業に労働力がFiji Roads Authority(FRA)が公共の道路・橋梁の計画、設計、建設、維持管理等を所掌し、Land Transport Authority(LTA)は車両登録、自動車免許、道路の安全、交通管理等を所掌している。フィジーの全国の公共道路網はFRAによって管理されており、2021年度第二四半期時点では総延長が6,457kmであり、1,388の橋梁、48の桟橋がある。FRAによると、過去1年で約600kmの道路の改修を行っており、2021年12月時点では10の橋梁の架け替えを行っているほか、14の橋梁の設計も行っている287。 過去10年ほどの労働力の動態については、雇用・生産・労使関係省(Ministry of Employment, 移っている。フィジー国外への労働力の移動については、英国陸軍への採用、スポーツ関連、及びオーストラリアやニュージーランドでの一時的・季節的労働などの要因により勢いを増している。また、フィジーの看護師がアラブ首長国連邦で職を見つけるケースも増加している。一方で、アジアの労働者のフィジーへの移住も増加しており、建設業、製造業(フィジー最大の卵生産企業である Ram Sami Fiji等)、及び船員などに採用されている282。 フィジーの労働法規は、主にEmployment Relations Act of 2007によって定められており、労働時間、休日及び休憩時間、賃金、退職等の雇用条件が規定されている283。雇用関係及び最低賃金については、Employment Relations (Administration) Regulations of 2008、及びEmployment Relations (National Minimum Wage) Regulations 2015によって定められている。 2007年から労働時間は週5日45時間または週6日48時間284、最低賃金は、2022年7月から3.34FJDとなっている285。2019年度の一人当たりGDPは6,000 USDを超えている。なお、一人当たりGNI(アトラス法)は4,720USD(2020年、世界銀行)であり、世界銀行の所得水準に応じた分類では中高所得国として位置づけられている286。 ⑧ インフラストラクチャー 129 281 独立行政法人国際協力機構(2022)「大洋州地域持続可能な経済成長に向けた経済・主要セクター情報282 独立行政法人国際協力機構(2022)「大洋州地域持続可能な経済成長に向けた経済・主要セクター情報283 Employment Relations Act of 2007 284 Employment Relations Act of 2007 285 フィジー政府ウェブサイト 286 独立行政法人国際協力機構(2022)「大洋州地域持続可能な経済成長に向けた経済・主要セクター情報287 独立行政法人国際協力機構(2022)「大洋州地域持続可能な経済成長に向けた経済・主要セクター情報収集・確認調査」 収集・確認調査」 収集・確認調査」 収集・確認調査」

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